自閉症について


🍀自閉症とは

 自閉症は、先天的な脳の機能障害です。視線が合わなかったり、1人遊びが多く関わろうとするとパニックになったり、特定の物に強いこだわりが見られたり、コミュニケーションを目的とした言葉が出ないなどと言った行動特徴があります。

 

 その障害名から「心の病気」という誤った印象をもたれがちですが、自閉症は心の病気ではありません。

 

 自閉症とは、先天的な脳の中枢神経の機能障害で、自分を取り巻く様々な物事や状況が、定型発達と呼ばれる私たちと同じようには脳に伝わらないために、結果として対人関係の問題やコミュニケーションの困難さ、特定の物事への執拗なこだわりを呈するという障害です。

 

🍀自閉症スペクトラム障害とは

 話す力や言葉の理解、形を認識する力や状況を理解する力などの知的な能力が、年齢に比して全体的な低いレベルにあり、社会生活をしていく上で、理解と支援が必要な状態を知的障害(精神遅滞)と言います。自閉症の中でも、そのような知的障害を伴う場合と伴わない場合があり、知的障害を伴わない自閉症を、高機能自閉症といいます。具体的には、IQ70以上であれば知的障害を伴わないとされています。

 

 高機能自閉症とよく似た特徴を示し、発達初期に言葉の遅れが無く、比較的言語が流暢な場合に、アスペルガー症候群と診断されることもあります。

 

 高機能自閉症やアスペルガー症候群は「高機能」という言葉からも、その障害が軽いと誤解されがちですが、知的障害がないからといって、社会性の障害、つまり自閉症の本質的な障害が軽いというわけではありません。そのような誤解から、周りからの理解や支援が得られにくいという例も多く、より正確な知識の普及や行き届いた支援が望まれます。

 

 さらに、自閉症ほど典型的ではないが、自閉症としての特徴がいくつかあることを指して、非定型自閉症、または特定不能の広汎性発達障害ということもあります。

 

 このように知的な障害や自閉症の重症度によって呼び方が異なりますが、自閉症とアスペルガー症候群、非定型自閉症を合わせて、自閉症スペクトラム障害と呼びます。

 

 

自閉症(Autism)は先天的な発達障害の一つで、社会性と対人関係の障害、コミュニケーションや言葉の発達の遅れ、行動や興味の偏りの3つの特徴が発達段階で現れると言われています。